京都市中京区の壬生寺で29日、国の重要無形民俗文化財「壬生狂言」が始まり、人気演目の「炮烙割(ほうらくわり)」が演じられた。雨が降る中、約千枚の素焼きの皿「炮烙」を役者が舞台から豪快に落とすと、大きな音とともに皿が割れ、観客らは歓声を上げた。5月5日まで。
炮烙割は、市場へ一番乗りで店を出したい炮烙売りが、だまそうとした商売敵の太鼓売りから仕返しされる話。太鼓や笛の音に合わせ、面を着けた役者が無言で演じた。
全席自由で鑑賞料は大人千円、中高生500円。1日当たりの客数は、新型コロナウイルス禍の前は例年400人だったが、感染拡大予防のため300人に制限するという。