柔道の世界選手権(10月、ウズベキスタン・タシケント)男子100キロ超級代表最終選考会を兼ね、体重無差別で争う全日本選手権が29日、東京・日本武道館で行われた。昨夏の東京五輪60キロ級金メダルの高藤直寿(28)=パーク24=は、1回戦で90キロ級の田中大勝(ひろかつ、25)=アドヴィックス=に一本負けした。
最軽量級の高藤は4階級上の田中に果敢に挑んだ。試合開始直後は素早い動きと激しい組み手争いで会場を沸かせたが、一瞬の隙をつかれて裏投げで技ありを奪われた。そのまま寝技に持ち込まれ、腕ひしぎ十字固めを極められて、無念の参った。1分12秒で一本負けとなった。
「負けが悔しい。組み手の細かい部分など、軽量級の闘い方を最初の方は見せられた。この大会にはすごく思い入れがあった。この畳に立って闘えたのは光栄」
2018年以来2度目の出場。前回も100キロ級の選手に初戦で敗れており、「もっとやれるはず。もう一度、世界選手権、五輪で優勝して、また戻ってきて次こそ1勝したい。もう1回出る」と約束した。