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元自民党総裁・谷垣禎一(28) 人間、見栄も大事…福田さんに乗せられて

産経ニュース
自転車事故後、初めて人前で歩く姿を披露した=令和3年11月
自転車事故後、初めて人前で歩く姿を披露した=令和3年11月

《令和3年11月、毎週通う脊髄損傷者専用トレーニングジム主催のイベントで、車いす生活となって以来初めて人前で歩く姿を披露した。歩行器を使って約2分、歩行器なしで約1分、シャンソンなどを歌いながら歩いた。歩行訓練には普段から歌を取り入れている》


イベントで歌ったのは「さくらんぼの実る頃」というフランスの古いシャンソン。歩くときに歌うよう、トレーナーに勧められているんですよ。歌ったほうが歩幅が伸びるというんです。「みんなこれをやるといいんですか」ときいたら、「歌いながらやっているのは谷垣さんぐらいかな。だけど理論的にはいいはずですよ」と言われました。

というのも、歌うと胸を動かすんですね。オペラ歌手などは腹式呼吸をするというから、おなかも動かすのかもしれません。リハビリ病院では歌いながら歩くことはなかったですけど、車いすに長時間座っているとどうしても体が固まってしまうので、理学療法士に歌うよう勧められました。

そういうことで、ジムでは「はい、谷垣さん、歌って!」なんて言われながらやっているんですけど、これがなかなか大変。息が切れちゃう。どうもパフォーマンスが悪いと感じたときは、東大スキー山岳部時代の新人しごきの歌を歌うんです。「♪この野郎 さあ歩け 歩けなければはって進むんだ」とね。幼稚な療法かもしれませんが、いろいろ試みているんですよ。やるからには一応その効能を信じてね。


《人前に出ることを勧めたのはジムの人たちだけではなかった。福田康夫元首相だ。親切な対応とは裏腹に、元番記者の間では照れ屋で知られ、ぶっきらぼうな態度で照れ隠しをすることが珍しくなかった。そんな「優しさの裏返し」は谷垣さんにも同様だったようだ》


私が(平成29年末に)退院した後、わが家にお見舞いに来てくださったんです。その際、「人前に出たら実際よりも自分を良く見せようというぐらいの色気は残っているだろう。家の中に引っ込んでいるよりいいじゃないか」と、福田さんがやっている勉強会に出てくるよう言われました。

「それもそうかな」と思って勉強会に行くと、出席者の前で挨拶するよう促されたんですね。それで福田さんに言われたことを紹介したら、福田さんは「いや、そうじゃないよ。こき使えるうちはこき使ってやろうと思って呼び出したんだ」って(笑)。いかにも福田さんらしいでしょう? でも人間、見栄(みえ)も大事ですよね。


《現在は公の場に姿を見せることが珍しくない谷垣さん。特別顧問を務める自民党の有隣会(旧谷垣グループ)の会合で「また自転車に乗りたい」と口にし、事故で心配をかけた後輩議員を慌てさせたことも》


そりゃ乗れるものなら自転車に乗りたいし、登れるものなら山だって登りたいですよ。だけどまずその前に歩けなきゃね。私の場合は200メートル歩けたら「今日はずいぶん頑張ったな」というところですから、自転車にたどり着くまでにはだいぶ間合いがあります。そんなに急に「今日は1キロも歩けちゃったよ!」なんていう状況にはなりませんからね。牛の歩みのようなものです。牛の歩みまでいけば大したもので、牛の歩みにもまだまだいきません。

ただ、若いころは山に登り、70歳過ぎまで自転車に乗っていたわけですから、筋力の多少のよすがはあるわけです。トレーナーによれば、私と同年配の人はもっと足が細くて筋肉量も落ちてしまっているといいますから、そういう意味では、70歳過ぎまで自転車に乗っていたのは決して悪いことではなかった。元気な人は体を動かせるうちに動かすといいんじゃないでしょうか。(聞き手 豊田真由美)

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