燃油高対策、一定の効果も市場のゆがみ懸念

産経ニュース
原油価格・物価高騰等に関する関係閣僚会議で発言する岸田文雄首相=26日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)
原油価格・物価高騰等に関する関係閣僚会議で発言する岸田文雄首相=26日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)

政府が26日決定した緊急経済対策で ガソリンなど燃料の価格急騰を抑制するために石油元売り業者に補助金を支給する支援策は、上限引き上げなど内容が拡充され、実施期間も9月末まで延長されることになった。1月下旬の発動から約3カ月が過ぎ、一定の価格抑制効果が出ているとの声がある半面、長期化の様相を呈して市場メカニズムをゆがめることへの懸念も強まっている。

「市場メカニズムをゆがめるという意味では問題があるが、(急な負担増を和らげる)激変緩和という点ではそれなりの成果をあげている」。今月25日の経済産業省の有識者会議で、国際大学大学院の橘川武郎教授は元売り業者に補助金を出す政府の支援策についてこう述べた。元売り業者などでつくる石油連盟の杉森務会長も20日の記者会見で「ほぼきれいに補助金相当額が店頭で下がっている。機動的に効果を発揮している」との見方を示した。

経産省によると、今月18日時点のレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は173円50銭で、支援策で目標とする基準価格の172円には届いていない。それでも、ロシアのウクライナ侵攻に伴う原油価格高騰に急速な円安ドル高が重なり、支援策がなければ約3カ月の間に200円を突破する場面もありえた中では一定の価格抑制効果が出ているといえる。

東京・東池袋にある給油所「エネオス池袋SS」の渡辺一央所長は「発動当初は利用客の間でも『価格が下がるのか』という反応が多かったが、価格抑制策という趣旨は浸透してきていると感じる」と話した。

一方、25日の有識者会議では「激変緩和で始まったが、価格維持政策になってしまっているところに問題を感じる」(京大大学院の中西寛教授)との指摘も出た。今回の緊急対策では、補助金の額の上限を1リットル当たり25円から35円に引き上げ、目標とする基準価格も全国平均で172円から168円に下げた。今夏の参院選を控えて政治的な考慮も見え隠れする中、「急激な値上がりを抑制する」という本来の趣旨が変容している印象はぬぐえない。

「あくまでも時限的、緊急避難的な措置であることに変わりはない」。萩生田光一経産相は26日の会見で支援策についてこう繰り返し、「(支援策を終わらせる)『出口戦略』も重要だ。永遠に補助金を足し増ししていくというのは現実的ではない」と強調した。

もっとも、ウクライナ侵攻は数年単位に及ぶとの見方もあり、化石燃料の調達で「脱ロシア」の動きが加速する中、エネルギー価格の高騰局面が沈静化する道筋はみえない。展開次第ではさらなる対応を求める声が出る可能性もあり、市場メカニズムへの介入が長引くリスクを内包している。

(森田晶宏)

  1. 「鎌倉殿の13人」5月22日OA第20話あらすじ 奥州へ逃れた義経を討つよう、頼朝から命じられた義時は…

  2. 「ちむどんどん」房子「まさかやー…」の意味、賢三との関係は?「恋人?」「東京の叔母さん?」

  3. 「ちむどんどん」次週予告に和彦の姿なし…落胆するファン続出?「どこ行った宮沢氷魚」

  4. 値上げしてもよいと思うもの 3位「おむつ」、2位「ビール」、圧倒的1位は?

  5. 内田理央のおっぱい写真にファン大興奮「一瞬ビビった」「萌え死んだ」