旧ソ連ウクライナ北部で1986年4月26日に起きた原発事故を振り返る「チェルノブイリデー」を前に、反戦絵画として知られるピカソの「ゲルニカ」にちなんで広島の子供たちが描いた巨大絵が25日、広島市の原爆ドーム対岸の川岸に展示された。
国際アートプロジェクト「キッズゲルニカ」の一環で、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて広島市の美術教室が企画した。園児から高校生までの子供と、広島市在住のウクライナ出身者ら約200人が参加。ゲルニカと同じサイズ(縦3・5メートル、横7・8メートル)のキャンバスに、日本のサクラやウクライナの麦畑を描いた。平和を願うメッセージも書き込んだ。
制作を呼びかけた美術教室「アトリエぱお」の加藤宇章代表(61)は「子供たちが協力して描く姿は平和そのものだった。早く戦争が終結し、ウクライナにこの絵を運んで復興を支えたい」と話した。