深夜、〝ワンオペ状態〟の店に客として入店した日本人とみられる男が突如豹変し、金を奪い取る―。中国人女性のYさんが経営する非健全マッサージ店(埼玉・西川口から県内某所に移転)を襲った大胆不敵な「タタキ」(強盗)事件。中国系マッサージ店の経営者が集うグループチャットには、同様の手口による複数の被害報告が投稿されている。
筆者が2021年1月までさかのぼって確認したところ、マッサージ店強盗の最初の被害が投稿されたのは同年8月。約90人がメンバーのこのグループチャット内で、以降7件の被害が報告されている。
Yさんが受けた昨年11月下旬の被害の約1週間前には、「お店に入った強盗。犯人は30代くらいの日本人」というキャプションとともに、Yさんの店とは違う他店の防犯カメラが捉えた動画がアップされていた。
そこには、男が下着姿の女性の髪の毛をつかんで引きずり回す生々しい様子が映し出されている。女性は何度も大声を上げるが、誰も助けに来ない。男は店のレジから金を奪い取ると、悠々と立ち去った。
共通しているのは手口だけではない。この動画に映る男の顔を見ると、Yさんの店で金を奪った男と、背格好や髪形が酷似しているのだ。
他の投稿を調べると、同一犯による犯行を示すような〝証拠〟もあった。