イタリアを愛し、愛されるフィアット 初のBEV「500e」の随所に溢れる“お国自慢”

SankeiBiz

デビューした「フィアット500e」はとてもキュートである。フィアット初の電気自動車(BEV:バッテリー・エレクトリック・ヴィークル)でありながら、その愛らしいイメージを損なわない元気な走り方をする。そのあたりのインプレッションは「試乗スケッチ」で紹介しているが、とにもかくにも粋な施策に溢れているのである。

フィアット初のBEV「フィアット500e」(著者撮影)
フィアット初のBEV「フィアット500e」(著者撮影)


「車両接近」の通知音までニーノ・ロータ

「FIAT」のロゴが浮き立つようなシートデザインが可愛い。街中には、「FIAT」のロゴを配したトレーナーやブルゾンを着た御仁が少なくない。イタリアでは、フィアットはもはやファッションブランドの一つに成長している。自動車メーカーの名をデザインしたウェアは少なくないが、その多くはサーキットなどのごく限られた趣味人の集いで見掛けるもの。そうでないブランドで、こうしたファッションにまで昇華している例は少ない。

「FIAT」のロゴが浮き立つようなシートデザイン(FIAT提供)

携帯電話用の非接触充電トレーには、イタリア・トリノ市の街並みが描かれている。フィアットはトリノ市リンゴット地区に本社機能を構えている。しばしばリンゴットとフィアットは同義語として扱われることもあるほど街に根ざした産業である。そんな敬意の意味を含めてトリノの街並みを描いているのである。

フィアット500eのダッシュボード(FIAT提供)

そればかりではなく、ドアハンドルの底には「Made in Torino」の文字が記されている。電気自動車に求められている車両接近通知装置のサウンドは、無粋な電子音でも威嚇するサウンドでもない。イタリア人作曲家ニーノ・ロータのメロディを載せたオリジナル音源だという。イタリアへの、そしてトリノへの深い愛情と誇りを感じるのである。

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