堺市教育委員会は22日、3月に行われた大阪府の公立高校一般選抜入試で、受験した75人分の調査書(内申書)の評定(点数)に誤りがあり、うち2人が不合格になっていたと発表した。2人は再選抜で合格したが、入学金の賠償などを検討しているという。
市教委は今回のミス以外にも、昨年3月の入試まで5年間にわたって内申書の記載ミスがあったことを明らかにした。このミスは合否に影響がなかったとした。今後、第三者委員会を立ち上げて原因を究明し、再発防止策をまとめる。
市教委によると今月13日、生徒の保護者から受験前に伝えられていた評定と、成績の開示で分かった評定が異なっていると中学校に指摘があった。調査の結果、この中学で22人の評定に誤記が判明、うち1人の合否判定が覆り合格となった。ほかのすべての中学を調べたところ、計53人分で評定の誤記があり、うち1人が合格に改められた。
評定は45点満点。本来の評定より最大で12点多かったり、11点少なかったりなどのミスがあった。また2人に生年月日や性別の誤記があった。
いずれも元のデータを取り違えて記載したことが原因。複数人での最終チェックも怠っていたとみられる。
長山秀基教育監は「人生の岐路となる入試で重大な誤りをした。多大なご迷惑とご心痛を与えたことをおわび申し上げる」と陳謝した。