社内の「佐々木朗希」を潰していないか 若者の活躍とマネジメント

SankeiBiz

それにしても、佐々木朗希投手(ロッテ)である。4月10日のオリックス戦で、完全試合を達成した。1994年の槙原寛己(巨人)以来、28年ぶりだ。プロ野球史上最年少の20歳5カ月での達成である。

完全試合を達成したロッテの佐々木朗希投手=10日、ZOZOマリンスタジアム(撮影・佐藤徳昭)
完全試合を達成したロッテの佐々木朗希投手=10日、ZOZOマリンスタジアム(撮影・佐藤徳昭)

しかも、17日の日本ハム戦では8回まで1人の走者も許さず、2試合連続の完全試合も目前だった。合わせて連続52のアウトは圧巻である。Facebookでつながっている友人・知人のリアルタイム投稿にも胸が熱くなった。「すごいものをみた」「こんな試合なら、何回でもみたい」と。

ご存じのとおり、2試合目は監督の判断により、8回で降板となった。この判断を支持する声が多数でホッとしている。佐々木投手といえば、高校時代に県大会決勝で監督が登板を見送った。ロッテに入団後も、しばらくは1軍で登板しなかった。今回も2試合連続完全試合がせまった8回で降板だった。

すべて賛否、議論を呼びそうな件だが、これぞ現代のマネジメントだと言いたい。気合と根性、「若者性」を期待する時代ではないのである。「栄光」「快挙」のために若者を潰してしまっては、いけないのだ。

非常識ではなく“異”常識

さて、4月だ。職場に新入社員が入ってきた。大卒者においては、大学生活の半分が新型コロナウイルスの影響を受けた代でもある。入学当初に思い描いていた大学生活を送れたわけではない。

もっとも、「かわいそうな若者」と決めつけてもいけない。むしろ、人とリアルな場で会うことから解き放たれたとも言えるし、新たな学びの機会を得たとも言える。オンラインとリアルをハイブリッドに使いこなすようになったとも言える。ただ、これもまた「決めつけ」の一つかもしれない。若者、特に新入社員は決めつけを廃し、ましてや見下さずに丁寧に接しなくてはならないのだ。

世代間ギャップはあって当然だ。一見、非常識な言動についても、冷静になりたい。非常識ではなく、異常識なのだ。つまり、「常識」が「異なる」のである。

特に佐々木投手に対する降板などの采配は、実は若手社員に対する接し方で参考になる。「若者性」を過度に期待し、気合と根性、体力勝負を強要し、若者を壊してしまってはいけないのだ。

別の視点で、「若くして活躍」ということは本当にいいことなのか?と考えていた。その「若くして活躍」なるものを若者に押し付けていないか、と。

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