女子ゴルフの「第40回フジサンケイレディスクラシック」(サンケイスポーツなど主催)は22日、静岡・川奈ホテルGC富士C(6447ヤード、パー71)で開幕。21日はプロアマ戦が行われ、前週ツアー初優勝を果たした植竹希望(23)=サーフビバレッジ=がコースを最終確認した。ツアーで過去に2人しかいない「初Vからの2週連続優勝」へ、2度目の川奈で力を振り絞る。
欠場という選択もあった。だが、植竹の体を動かしたのは、名門・川奈で戦う意義だった。
「もともとは休もうかなと考えていたが、どうしても回りたかった。すごくきれいで素晴らしいゴルフ場。出なきゃ駄目だなと」
前週の「KKT杯バンテリンレディス」でツアー史上最長2時間に及ぶ4人のプレーオフを制し、念願の初優勝。会場の熊本から自宅に戻るための帰京便に乗り込むと、一気に眠りに落ちた。着陸の衝撃でようやく目が覚めるほど、体は疲れていた。
1998年度生まれの「黄金世代」で10人目の優勝。渋野日向子ら同世代の仲間からも祝福メッセージが届き、その数は約600件に上ったが、「その日のうちに返信した」。栄光をつかんだ地道な努力は、まじめな人柄にも表れる。
昨年大会は通算5アンダーの8位と、初参戦ながら川奈で好成績を残した。初優勝から2週連続Vなら、西田智慧子、表純子に続くツアー史上3人目の快挙。「疲れも出るかもしれないが、一打への執着心を落とさないようにしたい」。己を奮い立たせて、植竹がスタートティーに立つ。(阿部慎)