演歌歌手、北山たけし(48)の父、渡邊豊(わたなべ・ゆたか)さんが3月20日、病気のため福岡県内の病院で死去したことが21日、所属事務所から発表された。75歳だった。通夜と葬儀・告別式は長男の北山が喪主を務め、近親者ですでに営んだという。
豊さんは北山の師匠、北島三郎(85)の大ファンで、若い頃にプロの歌手を目指したが断念。その夢を幼い北山に託し、上手に歌えるまで竹刀で体をたたいたことも。福岡・柳川市でカラオケ教室を経営し、地元の人たちに歌唱指導をするかたわら、北山を応援してきた。
北山は以前、豊さんとサンケイスポーツなどの取材に応じ「おやじを恨んだこともありましたが、あのスパルタ教育があったからこそ今の自分がある」と述懐。豊さんから「一歩一歩、息の長い歌手を目指してほしい」と激励され「おやじから教わった我慢の心を大事に歌の道に精進したい」と話していた。
北山は姉と2人姉弟で、歌手デビューした2004年より前に母が死去。09年に北島の次女と結婚した。