バレーボール・Vリーグ男子(17日、千葉市・千葉ポートアリーナ)プレーオフ決勝第2戦が行われ、レギュラーラウンド2位のサントリーが同1位の名古屋に勝って2季連続9度目の優勝を果たした。名古屋は6季ぶりの優勝を逃した。10日の第1戦を0―3で落としていたサントリーは、第2戦は25―16、25―21、25―17の快勝で1勝1敗とした。1セットで争うゴールデンセット(GS)は25―17で制した。サントリーの大宅真樹主将(26)が最高殊勲選手に選ばれた。
藤中謙也、リベロ鶴田大樹が確実なサーブレシーブを上げ、相手ブロックに的を絞らせない攻撃を展開。サントリーが見事な逆転で2連覇を達成した。
「今季の集大成といえるバレーをできた。駆け引きができるパスで、すごく楽しかった」。セッター大宅は満足そうに振り返った。
今季は序盤から苦闘が続き、主砲で2012年ロンドン五輪金メダリストのドミトリー・ムセルスキーは9年前のドーピング違反のため合流が1月と遅れた。その後も新型コロナウイルスの影響で、監督不在で試合に臨んだことも。レギュラーシーズンでは名古屋に3連敗、パナソニックには4戦全敗だった。
それでも「プレー・ハード」のスローガンを掲げた選手たちは最後で力を発揮した。パナソニックに競り勝って臨んだ10日の決勝第1戦では名古屋に敗れたが、この日は快勝で逆転。「この1週間準備し、自信をもって戦えた」と大宅。
山村宏太監督は「信じられない。(第1戦の完敗から)1週間でここまで持ってきた選手はすごい」とたたえた。(只木信昭)