1.本当にそれがなくなったら生きていけないのか?
トイレットペーパーがなくなることを想定して「他の案で乗り切れないか?」をご家族で話し合っていただきたいのです。そして、絶対に代替えが効かないライフライン、特に「水」に関しては今すぐにストックしておいてもらいたいと強く思います。
2.ゴミ収集が停止することも考慮する
トイレットペーパーは「水に流せる」ということで、平常時の必需品として便利に使うことができています。
ただ、水道などのライフラインが止まるほどの災害が発生したとき、水洗トイレは使用できない可能性が高く、そうなると使用したトイレットペーパーを流せなくなってしまいます。
自治体によるゴミ収集が再開されるのに相当な日数がかかるのは想像できるため、私たちはそのゴミをどこに置いておけばいいのでしょうか。
こうなってくると、もはやトイレットペーパーだけの問題ではなくなってきますね。
災害対策では、ふだん使いのものを備蓄するのではなく、
- どれだけゴミをコンパクトにできるか?
- 臭いを防げる対策(防臭袋など)を持っておく
というところにフォーカスしてもらえたらと思います。
3.避難ルートを妨げないことが優先
ゴミ問題にリンクしますが、災害が発生したときは命を守る行動を取ります。
このときに買い置きしている日用品のストックが避難を妨げるような場所にある、というご家庭を見かけます。
ネット購入で送料対策のためにまとめ買いをしたくなる気持ちも理解できますが、ご家庭に応じた適量のストック、を意識してもらえたらと思います。
このように、「災害用に」と買い置きしているつもりのものでも、災害時には使えなくなるもの、収納方法によっては避難経路をふさいでしまう場合もあるのです。「そもそもなんのためにストック品を買うのか」を改めて考えみましょう。
参考になりましたら幸いです。
【デキる男は住まいから】は、ライフオーガナイザーの香村薫さんが、トヨタ自動車のグループ会社で学んだメソッドを家事に応用し、ビジネスパーソンが今すぐ実践できる「家事シェア」のノウハウを伝授する連載コラムです。アーカイブはこちら