コロナ病床使用率、都内で上昇傾向 GWへ警戒強化

産経ニュース

4月下旬から始まる大型連休を前に、東京都で新型コロナウイルスの新規感染者数が下げ止まったが、感染者の病床使用率は上昇傾向に転じている。オミクロン株の主流系統「BA・1」から、より感染力が強いとされる派生系統「BA・2」への置き換わりが進む中、感染拡大のペースが加速すれば再び医療提供体制は逼迫(ひっぱく)しかねない。都は早期のワクチン接種を呼び掛けるなど警戒を強めている。

都内の新規感染者数は直近の7日間平均(16日現在)で7124人。流行「第6波」で1日当たりの新規感染者数が2万人を超えた2月上旬のピーク時からは大きく減ったが、3月21日が期限だった蔓延(まんえん)防止等重点措置の解除後も、多い日には1日当たり9000人を超える。

第6波は、デルタ株の広がりで重症者が急増した昨年夏の「第5波」に比べ、軽症で自宅療養にとどまる患者も多く、都は新規感染者数より病床使用率を重視してきた。「病床を守れれば医療提供体制の逼迫を避けられる」(都幹部)との理由だが、その病床使用率が微増に転じ始めている。

2月19日に59・9%に達して以降は低下を続けていたものの、重点措置解除後は24%台で下げ止まり、今月16日には27・6%となった。ワクチン接種が進めば感染者が減り、病床使用率も下がると見込まれたが、現状は若年層の接種率が上がらず、新規感染者数と病床使用率が下がりきらない要因の一つとなっている。

「特に若い世代のみなさんには自分自身や大切な人を守り、感染の連鎖を断ち切るという意味でも、ワクチン接種をお願いする」

小池百合子都知事は15日の記者会見で、高齢者に比べて接種率が低い若年層に対し、接種を呼び掛けた。

3回目のワクチン接種率は14日現在、65歳以上の83・6%に対し、12~19歳は8・9%、20代は29・2%、30代は34・7%。接種率の低さが感染にも影響しているとみられ、今月5~11日の1週間の新規感染者は10~30代が52・2%を占めた。都は若年層の接種を進めるため、予約なく団体で接種できる大規模会場を設置。都の職員が繁華街の飲食店を訪問し、客に直接、ワクチン接種を呼び掛けたり、チラシを配布したりする取り組みも始めた。

今年の大型連休は旅行や帰省などで人の動きが活発化することも予想され、都幹部は「連休までにできるだけ多くの人にワクチンを打ってもらいたい」と話している。

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