上方落語、気鋭の5人がユニット「五楽笑人」結成

産経ニュース
「五楽笑人」のチラシのメインビジュアル。5人でハートマークを作る印象的なポーズは人気テクノポップユニット「Perfume」を意識したという(撮影:桂咲之輔氏)
「五楽笑人」のチラシのメインビジュアル。5人でハートマークを作る印象的なポーズは人気テクノポップユニット「Perfume」を意識したという(撮影:桂咲之輔氏)

上方の落語家5人が「五楽笑人(ごらくしょうにん)」というユニットを結成した。芸歴14~21年で賞レースや創作落語などそれぞれの道で活躍中だが、メンバー最年長の笑福亭鉄瓶(てっぺい)(43)は「いつもスポットライトが当たるのは東京の落語家。こちらを向いてもらうには僕ら自身の意識改革が必要」と上方落語界の現状への危機感を隠さない。東京への反骨心とともに上方落語の未来を開く気概を背負い、「今までにない落語会」に挑む。

五楽笑人のメンバーは鉄瓶のほか、笑福亭喬介(きょうすけ)(40)▽笑福亭生寿(せいじゅ)(38)▽桂咲之輔(38)▽笑福亭呂好(ろこう)(41)-の松竹芸能に所属する落語家5人。

鉄瓶は昨年、読み書きができなかった男性を巡る実話を落語にした「ノンフィクション落語」で注目を集めた。喬介は令和2年度文化庁芸術祭賞新人賞を受賞した勢いのある注目株。昨年のNHK新人落語大賞準優勝の生寿と、高座写真家でもある咲之輔は平成19年入門の同期だ。呂好も平成30年度NHK新人落語大賞決勝に出場するなど活躍している。

4月以降、それぞれが趣向を凝らした落語会を開き、7月と12月には全員で結成記念公演を企画している。その詳細はまだベールに包まれているが、咲之輔は「5人で落語を1席ずつやっても単なる『五人会』。5人でしかできないことをやる」と意気込む。

「推し」作る楽しみ

個人芸の落語だが、過去にも月亭八方、桂文珍、桂きん枝(現・小文枝)、四代目林家小染による「ザ・パンダ」や、笑点メンバーの桂宮治と講談師の神田伯山も参加していた「成金(なりきん)」などのユニットがあった。

生きのいい成長株をパッケージで売り出せるユニット。目を引くことで若い新たなファンの参入を促すとともに、ファンにとっては、アイドルグループのように個性の違うメンバーの中から〝推し〟を作る楽しみもある。

生寿は「『面白い』の感性は人によって違う。5人のうち、誰かには引っかかってもらえるはず」と、ユニットによる相乗効果に期待を寄せる。

壁を打破して全国へ

知名度と人気アップをもくろみ、ユニットを結成した5人の思いの裏には、上方落語への危機感がある。

上方落語界は昭和20年代、師匠クラスの落語家たちが急逝。落語家は十数人となり「上方落語は滅んだ」とまでいわれた。後に「四天王」と称される六代目笑福亭松鶴(しょかく)、三代目桂米朝、三代目桂春団治、五代目桂文枝らが復興を牽引(けんいん)して、今では上方の落語家は250人を超える。

しかし、生寿は「落語といえば江戸落語だと思われている。滅亡の危機は脱せていない」とし、鉄瓶も「落語を広めるということがまだできていなかった」と反省する。

ユニットを組み話し合いを重ねていく中で、「みんなの思いや考えをこんなにがっつり聞いたのは初めて。勉強になる」と喬介。互いの切磋琢磨(せっさたくま)を誓うとともに、公式インスタグラムやツイッターでの発信もスタートさせ、「先輩たちから批判が出るくらいやりたい」と交流サイト(SNS)を駆使した企画も進行中だ。

呂好は「関西圏の壁を打破して、上方落語を全国に届けたい」と鼻息を荒く語った。

「五楽笑人」の(右から)笑福亭鉄瓶、笑福亭喬介、笑福亭生寿、桂咲之輔、笑福亭呂好=大阪市中央区

「今までにない落語会」19日から

「五楽笑人」は、19日の笑福亭喬介による落語会「スタディ喬介超(スーパー)」を皮切りに、来年3月までに5人で計44公演の開催を決めている。各公演、五楽笑人のメンバーが何らかの形で絡んでいくという。

「スタディ喬介超」はネタ卸しの落語会で4~12月の計5公演。稽古をつけた先輩落語家をゲストに迎え、その前で喬介が初披露する。4月のゲストは桂かい枝。喬介は「私も私に教えてくれた先輩も緊張感がある」と気を引き締める。

続いてスタートを切るのは笑福亭呂好。4月21日から12月まで2カ月に1度「呂好一人勉強会」と銘打ち、毎回ネタ卸しと2席を披露する。「6(ろ)5(こう)の日」の語呂合わせで、6月5日には新作と古典を堪能する「ロコウモーション」を開催する。

7月からは笑福亭生寿が落語はもちろん、落語作家やユーチューバーとの対談コーナーもある「生寿十五夜」(全15回)を企画。桂咲之輔は2カ月に1本創作落語のネタ卸しという過酷な「サキノスケヌーボ」に挑み、鉄瓶はノンフィクション落語の第2弾を予定している。

喬介と呂好の公演は大阪市中央区のDAIHATSU心斎橋角座で。問い合わせは松竹芸能(06・6258・8085)まで。(田中佐和)


  1. 長谷川京子が安藤政信と6時間ほぼ裸でシャワー室に… 「反響が楽しみ」

  2. 「ちむどんどん」賢三の名を聞いた三郎の反応が…意味深描写に「因縁ありそう」「賢秀を賢三が引き取った?」の声

  3. いい人?高嶋政伸演じる料理長に「ちむどんどん」「裏があるはず」の声…「HOTEL」思い出す視聴者も

  4. あすの「ちむどんどん」5月20日OA第30話あらすじ 仕事と下宿先が決まった暢子が賢秀と再会、良子は求婚に揺れ…

  5. 唐田えりか、東出昌大と初キスシーン「本当に『好き』と思っていたので」