春季高校野球神奈川大会第3日(16日、3回戦、桐蔭学園5-4慶応、サーティーフォー保土ケ谷野球場)桐蔭学園が0-1の八回に4連打を含む6安打で5点を返し、逆転勝ちして4回戦に進出した。三回に1点を先制されたが、片桐健一監督は「(先発の)山口が呼び戻してくれた」と四回から七回まで無失点に抑えた山口凱矢投手(3年)の踏ん張りを勝因に挙げた。
「8番・投手」でスタメン出場した山口は、4-1で迎えた八回2死二塁から「何点取っても足りない気持ちで打席に入りました」と執念の右前打。直後のマウンドで1失点し、7回⅔を7安打2失点で降板した。
桐蔭学園はコロナ禍のため、3月3日から18日まで活動を停止した。寮生も実家へ。オープン戦わずか3試合で春の公式戦を迎えた。
静岡・伊豆市の実家に戻った右腕の山口は、父や兄を相手に体を動かし続けた。冬場には下半身を中心に鍛え、直球の最速は3キロ増の146キロ。この日のマウンドで成長した雄姿をみせた。