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石ころ入門 鉱物…天然の結晶

産経ニュース
ポーランド産岩塩の結晶=小泉奈緒子学芸員提供
ポーランド産岩塩の結晶=小泉奈緒子学芸員提供

「石ころ入門」第3回目の今回は、岩石を構成している「鉱物」について取り上げます。前回、岩石は「固体地球の上層部を構成している鉱物やガラスの集合体」であると紹介しました。では、その岩石を構成している鉱物とは何ものなのでしょうか。辞書によると、①天然の物質であること②無機質の固体であること③ほぼ一定の組成と構造を持つこと、これらの条件をすべて満たすものを鉱物としています。

少し難しいので、例を挙げて紹介します。私たちの身近な鉱物の一つが「岩塩」です。岩塩は店舗で食用として販売されていますが、人工的に生産された普通の食塩とは異なり、自然の中で海水などから結晶化した塩(塩化ナトリウム)であり、れっきとした鉱物の一員なのです。

理科の授業でも学ぶように、塩化ナトリウムの結晶は塩化物イオンとナトリウムイオンの比率がきちんと決まっており、これらが立方体を形作るように規則正しく並んでいます。これを「結晶構造」と言います。岩塩は一見不規則な塊状で産出されることが多いのですが、分析機器を使って調べてみると、結晶構造は必ず先述したようになっています。ちなみに、実験室や工場で人工的に作られた塩化ナトリウムの結晶も化学的にはまったく同じ物質ですが、天然でできたものでなくては岩塩、つまり鉱物とは認められません。

岩塩は鉱物の中でもかなり単純な結晶です。しかし、他の鉱物では組成も結晶構造もより複雑なものが多くあります。これらも鉱物ごとに決まった構造と組成があり、細かく分類されています。

現在、国際的に認められている鉱物は5780種に上り(国際鉱物学連合 2022年1月現在)、日本ではこのうちの約1300種の産出が知られています。新しい鉱物が発見されることもあるため、今後もこの数は増えていくことでしょう。

鉱物は、これほどまでに多様である一方、その産出量には大きな偏りがあり、一般的な岩石に含まれる鉱物はこのうちの100種にも満たない程度です。その中でも特に、石英、長石(斜長石、カリ長石)、黒雲母(くろうんも)、角閃石(かくせんせき)、輝石(きせき)、かんらん石は造岩鉱物と呼ばれ、岩石の成分の9割以上はこれら数種の鉱物でできていることが多いのです。

この6種はすべてケイ酸塩鉱物と呼ばれる鉱物で、ケイ素と酸素でできたケイ酸基をその構造の中に持っていることが特徴です。

(和歌山県立自然博物館 小泉奈緒子)

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