露の核使用恐れ「軽視できない」 CIA長官が異例の警告

産経ニュース
講演するCIAのバーンズ長官=14日、ジョージア州アトランタ(AP)
講演するCIAのバーンズ長官=14日、ジョージア州アトランタ(AP)

米中央情報局(CIA)のバーンズ長官は14日、ウクライナ侵攻で苦戦するロシアが戦局を一変させるために戦術核や低出力核兵器を使用する可能性を「軽視すべきではない」と警告した。米国の情報機関トップが、ロシアによる核使用の懸念に言及するのは異例。

南部ジョージア州で講演したバーンズ氏は、ロシアが核使用に向けて動いていることを示す「実質的な証拠」は確認されていないとしつつ、「プーチン露大統領と露指導部の潜在的な焦りや(ウクライナでの)軍事的な後退を考慮すれば、核使用に走る可能性を軽く考えることはできない」と指摘した。ロシア側の動きを「非常に注意深くみている。それがCIAの責任だ」とも強調した。

ロシア軍はウクライナ侵攻当初の2月末、プーチン氏の命令で核戦力の運用部隊を高度な警戒態勢に移行。14日にはプーチン氏の側近である露国家安全保障会議副議長のメドベージェフ前首相が、フィンランドとスウェーデンが北大西洋条約機構(NATO)に加盟すれば、防衛力を増強するためバルト海方面に核兵器を配備すると示唆した。

バーンズ氏が講演で明らかにしたところでは、CIAは昨年秋ごろから、プーチン氏がウクライナへの大規模な侵攻を計画しているとの詳細な情報を収集。バーンズ氏は11月、バイデン大統領の指示でモスクワを訪問し、プーチン氏や同氏の腹心数人に直接、米国の懸念や侵攻に踏み切った場合にロシアが被る損害などを伝達した。だが当時のプーチン氏は「最小限のコストで迅速に決定的な勝利を収められると確信していたようだった」という。

またバーンズ氏は、プーチン氏の心理について、欧州諸国がそれぞれの国内事情で団結できないだろうとの予断や、制裁に耐えるのに十分な外貨準備があるとの自信があったと分析した上で、バイデン政権や同盟・パートナー諸国によるウクライナ支援や強力な対露制裁により「(プーチン氏の判断は)すべて誤りだったと証明された」と語った。(ワシントン 大内清)

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