今年2月、高校3年生ながら飛び級でプロ契約を結び、3月のルヴァン杯・鹿島戦でFW南野拓実(現リバプール)の記録を抜くクラブの最年少得点を達成。スピードとスプリント回数を武器に、常に相手を脅かすアタッカーだ。3月に行われた19歳以下の日本代表合宿後には「ここで満足してはいけない。パリ五輪に出ないとA代表に近づかないし、チームで結果を残して(五輪の)メンバーに入れるように」と話し、野心を持って2024年パリ五輪、A代表入りを見据える。
「だんだんプロのスピード感にも慣れてきたので、あとは点を取り続けるだけ。自分が点を取って勝つ試合を増やしていきたい」
この日がプロ初のフル出場だった北野は、「期待の若手」ではなく「主力の一員」としての自覚をにじませた。桜のワンダーボーイの勢いにも引っ張られ、次こそ1次リーグ突破を決める。(邨田直人)
■北野 颯太(きたの・そうた) 2004(平成16)年8月13日生まれ、17歳。和歌山・有田市出身。小学4年時にアルテリーヴォ湯浅でサッカーを始める。中学でC大阪の下部組織に加入し、2種登録の選手として20年、J3のC大阪U―23で公式戦デビュー。今年3月のルヴァン杯・鹿島戦でクラブの最年少記録となる17歳6カ月17日でプロ初得点。172センチ、60キロ。