ＪＲ東日本は１４日、宮城、福島両県で震度６強を観測した地震で脱線し、一部運休していた東北新幹線の運転を約１カ月ぶりに全線で再開する。大きな余震がなく、当初は２０日前後としていた予定を前倒し。運休が続いていた福島―仙台の再開で、秋田新幹線や北海道新幹線の東京への直通運転も可能になる。
ＪＲ東によると、設備の完全復旧にまだ時間がかかる見込みで、しばらくは臨時ダイヤで運行する。郡山―一ノ関で最高速度を平常時の半分の１６０キロに落とし、本数も８、９割程度に抑える。所要時間は東京から仙台まで約３０分、盛岡まで約１時間、それぞれ長くなる。通常ダイヤに戻るのは春の大型連休後の見通し。
東北新幹線は３月１６日深夜の地震で、やまびこ２２３号が宮城県の白石蔵王駅付近で脱線。設備なども損傷し、１７日始発から那須塩原―盛岡で運休した。点検や修復が済んだ区間から運転を再開し、４月４日には不通区間が脱線現場を含む福島―仙台のみとなった。