米ニューヨーク市の地下鉄で起きた発砲事件で、スーエル市警本部長が12日記者会見し、地下鉄車両内で男が発煙筒をたき、煙で充満した後に発砲を始めたと明らかにした。「現時点でテロとしての捜査はしていない」と表明。米メディアによると負傷者は29人で、うち10人が銃撃を受け、5人が重傷だった。いずれも命に別条はない。
作業員用のベストを着た黒人とみられる男が逃走しており、市警が行方を追っている。
スーエル氏らによると、現場では拳銃や発煙筒が入ったバッグ、予備の弾倉が見つかった。拳銃は弾詰まりを起こしていた。
市南部ブルックリンの駅に向かっていた通勤ラッシュの地下鉄車内で12日午前8時半(日本時間同午後9時半)ごろ、男がガスマスクを着用後、バッグから出した発煙筒をたき、車内と駅のホームで複数の人に銃撃した。
インターネット上で拡散した動画では、煙が充満した車両が駅に到着すると、乗客が叫びながら駆け出した。ホームでは血を流した人が横になるなど、現場はパニック状態に陥った。(共同)