マスターズ・トーナメント最終日(10日、米ジョージア州・オーガスタ・ナショナルGC=7510ヤード、パー72)14位で出た松山英樹(30)=LEXUS=は72で回り、通算2オーバーの14位で2連覇はならなかった。優勝は単独首位で出た世界ランク1位のスコッティ・シェフラー(25)=米国=が71で回って通算10アンダーで逃げ切り。メジャー初制覇を果たした。
西日が照らすオーガスタの表彰式。松山はグリーンジャケットをシェフラーにかけ、軽く肩をたたいた。1年間は持ち出しができた勝者の証。14位で、ニクラウス、ファルド、ウッズに続く史上4人目の連覇はならず、その権利を手渡した。
「思うようなプレーができなかったが、4日間できてよかった。また外に持ち出しできるように頑張りたい」
首位と11打差から出て2番(パー5)から連続ボギーも、2メートルにつけた4番(パー3)から2連続バーディー。だが波に乗れず、5バーディー、5ボギー。4日間を通じてパーオン率は、平均を1%下回る56%と強みのアイアンショットが鳴りを潜めた出来に「もう少し優勝争いに絡みたかった」と振り返った。
3月上旬に首付近を痛め、今大会までは治療に重点を置いた。十分な調整は積めなかったが「今週は痛くてもやるつもりだった」。前年覇者の責任が心と体を動かした。
今季メジャー第2戦「全米プロ」(5月19~22日、米オクラホマ州、サザンヒルズCC)まで出場試合は未定とした。「しっかり休んで、またゴルフがしたいと思ったらやればいいかな」。使命を果たした11度目の夢舞台。一度体を休め、再び高みを目指す。【オーガスタ=大泉英子】