和歌山県白浜町の人気レジャー施設「アドベンチャーワールド(AW)」で生まれた雌のジャイアントパンダ、楓浜(ふうひん)(1歳)が、母親の良浜(らうひん)(21歳)のもとを離れてひとり立ちし、14日から単独で公開される。親子での公開は11日が最後となった。野生下でも1~2歳で親離れする習性があり、飼育スタッフは「大人への第一歩を温かく見守ってください」と呼びかけている。
楓風は一昨年11月22日に誕生した。ブリーディングセンターで良浜とともに暮らし、すくすくと成長。昨年3月に単独での公開を始め、4月には親子での公開がスタートした。
誕生時には体長20・5センチ、体重157グラムだったが、体長約110センチ、体重約46キロになった。永久歯も生え、竹を1日に2キロほど食べているという。
AWによると、ジャイアントパンダは野生下で1~2歳までに母親から離れ、1頭で暮らすようになる。母親も子供に対する態度を変え、自分の縄張りから追い出し、ひとり立ちを促すという。
AWでは、これまで親子での公開時間を短くして楓浜単独での公開時間を増やすなど、ひとり立ちに向けて準備。11日に最後の親子公開が行われた。休園日の12、13両日に、楓浜はすみ慣れたブリーディングセンターから希少動物繁殖センター「パンダラブ」に引っ越し、14日から単独公開される。
パンダラブでの公開時間は午前10時~午後4時。
AWの広報担当者は「これからも楓浜の成長を見守っていただければ」と話している。
AWで暮らすパンダは一家7頭で、ブリーディングセンターには父親の永明(えいめい)(29歳)と良浜、彩浜(さいひん)(3歳)、パンダラブには楓浜のほか、結浜(ゆいひん)(5歳)、双子の桜(おう)浜(ひん)と桃(とう)浜(ひん)(いずれも7歳)が暮らすことになる。