医学の市大×工学の府大 大阪公立大が生む「化学反応」 

産経ニュース
大阪公立大学の入学式で式辞を述べる辰巳砂昌弘学長=11日、大阪市中央区の大阪城ホール(前川純一郎撮影)
大阪公立大学の入学式で式辞を述べる辰巳砂昌弘学長=11日、大阪市中央区の大阪城ホール(前川純一郎撮影)

4月1日に開学した大阪公立大で11日、初の入学式が開かれた。大阪公立大の母体は明治期に源流を持つ2つの総合大学だ。国内初の「市立大学」の系譜を継ぎ、医学や理学の基礎研究に強い大阪市立大と、実学重視で工学系を中心に存在感を示してきた大阪府立大。それぞれ約140年の歴史を持つ異文化の融合は〝化学反応〟を起こすか。

市立大は明治13(1880)年、五代友厚ら大阪財界の有力者が創設した大阪商業講習所の流れをくむ。昭和3(1928)年には「大学は都市とともにあり、都市は大学とともにある」との言葉を残した当時の関一市長らの尽力で、全国初の市立大学である大阪商科大が発足した。

戦後2つの市立専門学校と統合し、24年に総合大学の大阪市立大が誕生。30年には市立医科大を編入し、医学部を設置した。

過去に在籍した研究者の中にはノーベル賞に輝いた逸材も。故南部陽一郎氏(平成20年、物理学賞)は昭和24年に理工学部助教授(当時)に就き、25~31年に教授を務めた。受賞後の平成30年には南部陽一郎物理学研究所が設立された。24年に医学・生理学賞を受賞した山中伸弥氏もOB。5年に大学院医学研究科で博士号を取得し、その後も助手として研究に取り組んだ。

府立大の前身は、明治16(1883)年開設の獣医学講習所。昭和24年に工業や農業、獣医畜産など7つの専門学校を母体とする浪速大が誕生し、30年に大阪府立大に改称した。大阪女子大、府立看護大との統合を経て、近年は理系教育に注力してきた。

特に航空宇宙工学系は戦後、連合国軍総司令部(GHQ)に禁じられた研究活動が解禁されると関西でいち早く学生を受け入れ、多くの研究者を輩出した名門。「町工場から宇宙に」とのコンセプトで有名となった小型人工衛星「まいど1号」(平成21年打ち上げ)の開発にも参画し、府立大の〝看板〟となってきた。

まいど1号をきっかけに開設された小型宇宙機システム研究センターでは、学生が主体となり独自の人工衛星の開発を進めている。

府立大工学部教授を務めた辰巳砂(たつみさご)昌弘・大阪公立大学長は取材に「工学系では建築土木がなかった府立大と航空宇宙を欠く市立大が一つになり、穴のない国内有数の工学部となった」と指摘。「違う強みを合わせることで相乗効果を発揮したい。医学と工学など新たな連携研究ができる」と意欲を示した。(花輪理徳、鈴木俊輔、吉国在)

■大阪公立大で初の入学式 1期生が門出

  1. 値上げしてもよいと思うもの 3位「おむつ」、2位「ビール」、圧倒的1位は?

  2. ロシア軍に内部混乱か 「終末の日の飛行機」観閲中止の背景 「戦争宣言」踏みとどまるプーチン氏 「空軍内部の反発やボイコットの可能性も」世良氏

  3. さんま、上島竜兵さんに「本当に好きな芸人が一番嫌いな死に方をしたから、ちょっと腹が立ってる」

  4. 内田理央のおっぱい写真にファン大興奮「一瞬ビビった」「萌え死んだ」

  5. 市から突然1300万円請求…なぜ? 年金生活の80代女性に 専門家「今後数年で同様の高額請求を受ける人は増える」