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東京五輪〝薄氷〟の成功 コロナ拡大の中、テロ対策不十分

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東京五輪開幕前の昨年7月、電気自動車で移動する医療ボランティアスタッフ。医療態勢が危機的状況だったことは今後の教訓になるはずだ=東京都江東区の東京ビッグサイト
東京五輪開幕前の昨年7月、電気自動車で移動する医療ボランティアスタッフ。医療態勢が危機的状況だったことは今後の教訓になるはずだ=東京都江東区の東京ビッグサイト

東京五輪は〝薄氷〟の成功だった! 昨夏の大会で会場外を担う「都市オペレーションセンター(COC)」の医療統括責任者を務めた杏林大医学部の山口芳裕・救急医学主任教授が本紙の取材に応じ、新型コロナ感染拡大の中でテロなど不測の事態への備えが不十分だったと問題点を指摘した。状況次第では医療崩壊の可能性があったとして、今後の大規模イベントの教訓にすべきだと強く訴えた。

東京五輪・パラリンピック当時は新型コロナの流行「第5波」の時期。競技会場周辺の各種対応や関係機関との連絡調整を担ったCOCで医療面の責任者だった山口氏は、大会を振り返って険しい表情を浮かべた。

「(都内各病院の)病床使用率も救急車稼働率も90%を超えていた。危険な状況だった」

大会後、山口氏がメディアの取材に対し大会の問題点を告白するのは初めて。結果的には大きな混乱なく終了したように見える大会だが、実際はギリギリの状態だったと〝内幕〟を明かした。

病院の収容力と搬送態勢がともに余力を失った状況で、山口氏が最も心配したことの一つは「テロ」。ヒヤリとした事態が、五輪開催中の昨年8月6日夜に起きた。

東京・世田谷区内を走行中の小田急線車内で起きた無差別刺傷事件。36歳の男が刃物を振り回し10人が重軽傷を負った。「すぐにテロ対応のシフトを組んだ」。その約30分後、今度は東京・小平市内の西武拝島線小川駅付近で人身事故が発生。事故や災害時などに現場で高度医療を展開する東京DMAT(災害派遣医療チーム)に出動要請が入った。当初、山口氏の脳裏に同時多発テロの可能性もよぎった。

結果的に、この2つの現場に関連性はなかった。ただ、当時この地区で出動できたDMATは1組だけ。すぐに対応可能な医療機関も1カ所だけだった。DMATは日常的にコロナ患者対応にもあたっていた。病院の救急救命センターも重症のコロナ患者で既にパンク寸前。「同時テロで多数の傷病者が出ても、救急車や医療機関もない状態だった」。

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