将棋の藤井聡太王将(19)=棋聖・竜王・王位・叡王との五冠=が11日、東京都内で行われた第71期王将就位式に出席した。
本シリーズで渡辺明二冠(37)=名人・棋王=に4連勝して王将位を奪取し、史上4人目で最年少の五冠を達成。はかま姿の藤井王将は「七番勝負では終盤の大局観で(渡辺前王将に)上回れることが多いと感じた。連勝というのは実力以上の結果だった。みつけた課題を来期で修正できるように精進していきたい」とあいさつした。
記者会見では、五冠獲得翌日に自身の将棋の実力を「森林限界の手前」と例えたことについて言及。「頂上がはっきり見えるような段階ではないと思っている。今後、強くなることで少しずつ上に登って視界が開けていくことになるので、それを目指して取り組んでいけたら」と改めて誓った。
4月28日には防衛を目指す第7期叡王戦五番勝負が開幕。タイトル戦初登場の出口若武六段(26)の挑戦を受ける。「出口六段は非常に決断が良く、切れ味が鋭い将棋という印象を持っています。出口六段とは対戦経験が少ないのでフレッシュな気持ちで臨めると思う。いい内容にできるように頑張りたい」と語った。