主役がオーガスタに帰ってきた。パトロンの波の中から姿を見せると大きな拍手。復活のラウンドで大健闘をみせた。ショットを打つたびにどよめき、至るところで大歓声が巻き起こった。
1番で2メートルのパーパットを沈めると、まるで優勝したような騒ぎ。5番で2メートルのバーディーパットはカップをかすめて決まらなかったが、6番のパー3で魅せた。糸を引くようなフェードがピン手前30センチにつくスーパーショットでバーディー。軽く右手をあげて、興奮するパトロンに応えた。
「歩くことが大きな挑戦」と試合前に話したウッズ。8番ではクラブを杖のようにして歩く場面もみられ、得意のパー5でボギーを打った。右すねと膝に粉砕骨折の重傷を負い、一時はツアー復帰は絶望的と言われた中、一昨年11月のマスターズ以来、1年5カ月ぶりとなるツアー出場。直前まで出場を明言ぜず、不安を抱えたままのラウンドだった。
足にボルトやプレートが入っているため、パットのラインを読む際には、膝を曲げることができず中腰が精一杯。ショットも右足の踏ん張りがきかない様子で、ティーショットの飛距離は落ちていたが、高い技術でカバーした。