英語ができなくとも米国株投資に支障なし
次に、日本株と米国株の株価推移を見ましょう。米国株の動きは危険なのでしょうか? 全くそうではない、むしろ安定成長している歴史を見ていただきたいです。3本の長期チャートを見比べてください。
この3つのチャートを見比べれば、米国株がいかに安定成長しているかがお分かりいただけます。歴史が証明しているといえます。もちろん、ITバブル崩壊、リーマンショック、コロナショックという金融ショックに見舞われることはあります。2022年は、金利上昇圧力やロシア・ウクライナ情勢から不安定な相場です。しかしながら、過去を見ると、下落局面があれども、数年後には高値更新を遂げています。
この3本のチャートを見比べるだけでも米国株投資に興味を持っていただけたのではないでしょうか。
次に出てくる心配は言語でしょう。米国株に投資するにも、英語の壁があるのではないか? その心配は無用です! 英語がまったく理解できなくとも、米国株投資に支障ありません。私も英語は分かりません。銘柄分析も決算確認も必要ない投資法があるからです。日々の株価動向すら見る必要がありません。損切りも利益確定すら必要ありません。取り崩しするまで、放置しておけばいいのです。
それは、S&P500に連動する投資信託です。先ほど、S&P500の長期チャートを掲載しましたので、過去の株価成長はご覧いただいた通りです。繰り返しになりますが、S&P500を、ざっくり説明しますと、米国を代表する企業上位500社ということになります。この500社も固定ではなくて、適時入れ替えがあり、常に優秀な企業500社が選ばれているのです。代表例として数社だけ紹介しますと、アップル、マイクロソフト、アマゾン、アルファベット(グーグル)、テスラです。冒頭で、危険ではない、日本の日常に溶け込んでいると紹介した企業が主ですね。このうち、比較的新しい企業といえばテスラですが、今や世界の時価総額でトップ10に位置する企業です。
S&P500の投資信託に投資するには、日本株に投資するのと同等の知識があれば充分です。日本の証券会社で、日本株の口座で、日本円で、日本時間の昼間に投資が可能です。
S&P500の投資信託をいくつかご紹介しておきましょう。「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」および「SBI・V・S&P500」が代表といえるでしょう。他にもS&P500に連動する投資信託やETF(上場投資信託)が多くあります。いずれも大差はありません。
繰り返しになりますが、S&P500の投資信託であれば、投資して放置するだけで構いません。株価確認も決算確認も損切りも必要なく、出口戦略すら考える必要がありません。
米国株投資が危険ではないこと、ご理解いただけましたでしょうか? 米国企業は私たちの日常に溶け込んでいること、米国株は歴史的に成長してきたこと、S&P500に投資が容易にできること、これら事実を知れば、米国株投資が少し身近に感じられたのではないでしょうか? 「米国株投資は危険だ」という思考は、投資をしていない人が「投資は危険だ」というイメージを持つのと同じといえます。現状維持バイアスですね。
あなたも米国株投資の扉を開いてみませんか? そして、老後2000万円問題を解決しましょう。FIREを目指しましょう。
このコラムでは、米国株投資をご紹介しましたが、あらゆる意思決定、最終判断はご自身の責任において行われますようお願い致します。ご自身の資産運用等において、損害が発生した場合、筆者は一切責任を負いません。ご了承ください。