英紙ガーディアンは1日、対ロシア制裁に関連して英当局が押収した超大型クルーザーを王室専用船として転用する案が与党内で検討されており、ジョンソン首相も前向きだと報じた。これは英メディア恒例のエープリルフール記事の一つで、各紙にもユーモアを競う記事が掲載された。
英国ではかつて王室専用ヨット「ブリタニア」が世界中を航海していたが、老朽化で1997年に退役した。英政府はロシアのウクライナ侵攻を受けて制裁を強化し、3月下旬には英当局がロンドンでロシア人実業家の所有とみられるクルーザーを押収していた。
記事には架空の与党議員が登場し、こうした押収船の転用を肯定した上でひと言。「王室には他人のものを奪って返さないということを繰り返した歴史もありますし」。英国が大英帝国時代に植民地から数々の文化財などを収集したことを皮肉ったとみられる。(共同)