自公、経済対策でも溝 山口氏「政権の責任」

産経ニュース

政府が4月末をめどに策定する緊急経済対策をめぐり、与党の溝が目立っている。自民党は財源として令和4年度補正予算を編成せず、新型コロナウイルス対策として確保する予備費で対応する構えだが、公明党は一定の財源を確保するため、あくまで今国会で補正予算を成立させるよう主張する。経済対策は夏の参院選を戦う武器となるだけに、摩擦が続けば選挙にも影を落としそうだ。

「既存の予備費だけで対応し、(国会閉会後の)政治空白の期間に歳出ニーズが大きく膨らめば足りなくなる。(そうなれば)政権の責任につながってくる」

公明の山口那津男代表は31日の党会合で、経済対策の十分な財源を確保するため、あくまで今国会で補正予算案の成立を求めた。

緊急経済対策は、ロシアによるウクライナ侵攻などに伴う原油や物価の高騰に対応するため、岸田文雄首相が3月29日に指示した。

政府・自民は主な財源として、4年度予算の新型コロナ対策の予備費5兆円を充てる意向だ。ただ、公明は新たに補正予算を組み、大がかりな対策を講じることができる環境づくりを求める。参院選でアピールする狙いも透ける。

一方、自民の高市早苗政調会長は30日の記者会見で「今すぐ補正予算を編成する必要があるとは思っていない」と強調した。過去最大規模の107兆6000億円の4年度予算が成立した直後でもあり、「まずは予算の早期執行に全力を挙げるべきだ」と語った。

自民が補正予算に慎重なのは、参院選を前に6月15日までの今国会会期を延長しにくい事情もある。延長すれば、各候補の選挙準備にも影響が広がるからだ。自民の根本匠衆院予算委員長は3月31日、「今国会は事実上会期が決まっており、補正(の成立)は厳しいだろう」と記者団に述べた。

山口氏は「会期延長せずとも成立は可能」と指摘。別の公明幹部は「補正に反対するのは選挙に余裕がある人だけだ」とぼやき、両党の溝は埋まらない。

昨秋の岸田政権発足以降、自民、公明両党の間にはたびたび軋轢(あつれき)が生じてきた。今回の緊急経済対策をめぐっても、年金受給者への5千円給付案は自公幹部が首相に要望したにもかかわらず、不評が広がると両党幹部が責任を押しつけ合う場面が目立った。

参院選に向けた選挙協力は3月に見通しを立てたが、一部にはしこりも残る。両党の足並みがそろわなければ現場の選挙活動にも影響が広がる可能性もある。(広池慶一、児玉佳子)

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