暴力団捜査「4課」の名称消える 警視庁組織改編「根絶に全力」

産経ニュース

組織犯罪情勢の変化などに伴い、警視庁は4月1日、組織犯罪対策部の改編に踏み切る。この改編で、長らく暴力団捜査の代名詞だった「(組対)4課」の名称が消え、対策を担う組対3課と統合して「暴力団対策課」が創設される。「名称が変わっても、暴力団根絶に向けて全力尽くすことに変わりはない」。その初代課長に就く永野雅通警視正(55)が抱負を語った。

 初代暴力団対策課長に就任。意気込みを語る永野雅通警視正
初代暴力団対策課長に就任。意気込みを語る永野雅通警視正

--課の創設の意義は

「暴力団対応の根幹を成すのは、取り締まりと実態解明、対策の3つだ。これまでは別々の課に役割が分かれていたが、この3つを一緒の課で連動させることで、効率的な暴力団組織の壊滅、暴力団犯罪の根絶につなげられる」

--最近の暴力団情勢の変化はあるのか

「暴力団勢力は減り続けている。数が減り、明確な組織構造を持たない暴力団周辺にいる犯罪グループと組んで違法な資金源獲得を行うなど、実態が捉えにくくなっている」

--捜査・対策は、どう進めるのか

「実態が見えにくくなっていることを踏まえ、暴力団周辺の犯罪グループについても情報収集と実態解明を進める必要がある。一方で、順調に構成員の数が減っているのは、都民や関係機関と連携した排除運動が効いている証しでもある。今後も協力して暴力団勢力をそいでいきたい」

--資金源を断つのは難しいといわれる

「最近は特殊詐欺による資金獲得が増えている。暴力団はその威力を背景に詐欺グループを組織し、詐欺を敢行する実態がある。それを解明し、被害者らによる組長らの責任を追及する民事訴訟など、組織の資金剥奪活動に対する支援も進めていきたい」

--これで「4課」の名称が消えることになる

「さびしさを感じる捜査員もいると思う。一方、どの捜査員も暴力団情勢の変化を肌で感じている。取り締まりや対策のあり方も変化・発展する必要性も感じており、改編を機に、より実質的で効率的な業務を追求してくれると思う」

<ながの・まさみち>江戸川区出身。平成元年入庁。捜査4課や町田署刑事組織犯罪対策課長、皇宮警察学校長などを経て、令和3年2月に組対4課長に就任。1日、暴力団対策課長に就任した。

平成15年に組織犯罪対策部が発足して以来、初めてとなる今回の改編では、犯罪で得た資金を正当な報酬のように装うマネーロンダリング(資金洗浄)を専門に捜査する「犯罪収益対策課」も新設される。犯罪収益対策に特化した課を設置するのは、全国で初めてとなる。

犯収課は、組織犯罪対策総務課のマネーロンダリング対策室を課に昇格させるもので、犯罪グループの資金源を断つことで、次の犯行をできなくし、組織の弱体化を狙う。

改編ではこのほか、外国人の不法滞在などを取り締まってきた「組対1課」と外国人による粗暴事件を扱う「組対2課」も統合。「国際犯罪対策課」として業務の効率化を図る。組対5課は、「薬物銃器対策課」となる。

「暴力団対策課」も統合により、業務の効率化と迅速な情報共有が可能となるとされ、一般市民にも課の活動が分かりやすい名称にして、市民や企業と連携しやすくすることも狙うという。(宮野佳幸)

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