【ドバイ=尾崎豪一】アラブ首長国連邦(UAE)の主要都市ドバイを訪問中の若宮健嗣万博相は30日午後(日本時間同日夜)、ドバイ万博会場での海外メディア向け記者会見で、ウクライナに侵攻したロシアの2025年大阪・関西万博参加について「世界情勢を注視し、関係機関と協議して適切に判断したい」と述べた。ロシアは昨年4月、大阪・関西万博への参加を表明している。
若宮氏は同時に「ロシアの侵略は力による一方的な現状変更であり、明白な国際法違反だ。国家を守り抜くため、国際社会と結束して毅然(きぜん)とした行動を取りたい」とも語った。
会見に同席した大阪府の吉村洋文知事は「最終的に国が判断する」とし、大阪・関西万博が「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマにしていることを念頭に「命がテーマの万博において、プーチン政権下での参加は望ましくない」との認識を改めて示した。
大阪市の松井一郎市長も「プーチン政権下の力による現状変更は認められるものではない。万博は絆やつながりを大切にするイベント。力でつぶすようなことは合わない」と述べ、国が最終判断するとした。