個別株に欠かせない「決算チェック」
たぱぞうさん
そうですね。結構やんちゃで、レバ(レバレッジ)の顔をしながら中身は特別な仕組みを持つ「仕組債」というものもありますから、どういうもので組成された商品かということをきちんと理解した上で投資しないと、なかなか難しいといえますね。そういう意味では中級者以上の投資であることは事実です。初心者の方にはあまり推奨できるものではありません。
桶井さん
米国株では「P&G」ですね。これは高配当というより中配当の部類になるのですが、65年連続増配というすごい記録を持っている会社です。株価も右肩上がりです。日用品は景気に関係なく売れますし、世界の人口は増えていきますから市場が確実に拡大します。従って業績が成長していくことが想像できる銘柄ですね。
それと私が最近、ポジションを上げている銘柄としてはBHPです。オーストラリアの世界最大級の鉱業、資源の会社です。配当利回りが9%ほどあります。鉄鉱石、原料炭、銅などを生産していて、短期目線では資源高の恩恵を受けることが期待できます。
長期目線でも、例えば鉄鉱石、原料炭は鋼鉄の原材料ですから経済成長に必要です。銅は電力化へのシフトとか再生可能エネルギー、電気自動車のために必要なものですから、これまで以上に必要とされるだろうということでBHPに注目しています。
高配当の銘柄を6つ挙げましたが、個別株を扱う場合、決算チェックが必要になります。またIRリリースにも敏感になる必要があります。会社員として働きながら、そこにリソースを費やすのは楽ではないと思います。ですから、その必要がない投資信託やETFが最適解であること、改めて付け加えておきます。
そうなるとやはり、結局はS&P500が良いということになるんですね。もしくは、全米株に投資できるVTIですね。そこに、より成長を取りにいくとしたら、QQQをトッピングして持つということでしょう。無理に独自の銘柄を探す必要はありません。
《4月3日掲載予定の4回目では、証券会社の選び方やFIREの考え方について語ってもらった》
普通の会社員が47歳で貯蓄1億円に…経済的自立を目指す「FIRE」達成の極意
※この5回の対談のなかで具体的な銘柄および各種投資法に言及していますが、投資に関するあらゆる意思決定、最終判断はご自身の責任において行われますようお願いいたします。ご自身の資産運用などにおいて損害が発生した場合、SankeiBiz編集部並びに対談に登場するたぱぞう、桶井道の両氏は一切の責任を負いかねますのでご了承ください。