ロシア軍が侵攻を続けるウクライナで、日本語を学び、将棋の普及活動をする男性がいる。2018年、首都キエフで将棋愛好家による「ウクライナ将棋道場」を立ち上げたイーゴル・ストルメッツキーさん(28)。20年に日本将棋連盟の海外支部に認定され、支部長として大会を運営するなど活動が軌道に乗り始めた矢先に、戦禍に見舞われた。国内で避難生活を送るイーゴルさんがウクライナの〝今〟を語った。
イーゴルさんは新型コロナウイルスが本格流行する直前の2020年初めに日本を旅行し、東京都渋谷区の将棋会館なども訪問。つねに日本の将棋情報をチェックし、藤井聡太五冠(19)はウクライナのプレーヤーにとってもあこがれだという。
「長い将棋で終盤の手際の良さ、深い読みに驚かされる。対局は大胆で見ていてわくわくする。多くの人が触発され、彼のようにプレーしたいと思っています」と話した。