山口県の小松一彦前副知事が在任時、自民党山口県連主催の政治資金パーティーの会費支払いに協力するよう部下の県幹部に呼び掛けていた問題で、村岡嗣政知事は28日、実態調査をしない考えを示した。県が22日に公表した林芳正外相の後援会勧誘をめぐる調査の過程で「事案は承知している」とした。
村岡氏は「前副知事の前から同様の事案があった。自民党への悪(あ)しき配慮が根本的には背景にある」と説明。「公正中立であるべき公務員の行為として大変遺憾。二度と起こらないようにする」と述べた。
県によると、課長級以上の職員が集められ自民党のパーティー券購入を当時の副知事から依頼されたとの報告が職員から調査チームに寄せられていた。ただ、調査チームの報告書は、後援会勧誘活動の常態化を指摘していたが、パーティー券の購入呼び掛けに関しては触れていなかった。