主張

日興証券の起訴 市場の信頼損ねた罪重い

産経ニュース

SMBC日興証券の幹部らによる金融商品取引法違反(相場操縦)事件で、東京地検特捜部が同法違反容疑で副社長の佐藤俊弘容疑者を逮捕、法人としての同社と幹部5人を同法違反の罪で起訴した。

組織ぐるみで特定企業の株価を違法に操作していた疑いがある。株式市場の仲介役を担う大手証券が相場操縦罪に問われるのは初めてである。市場の信頼を損ねた責任は極めて重い。

金商法は市場における公正な株価形成を妨げ、一般投資家が不利益を被る株価操縦に対して重い刑罰を科している。特捜部は徹底捜査で違法取引の実態を明らかにしてもらいたい。

そのうえで金融庁は、同社に対する調査を通じて厳格に行政処分すべきだ。同時に証券会社の社内の監視体制を早急に点検し、信頼の回復に努める必要がある。

起訴状によると、SMBC日興は大株主から引き取った株式を投資家に転売する取引で、5社の株価を一定の水準に安定させるために不正に買い支える注文を繰り返していたとされる。

幹部らは「正当な業務の範囲だった」と犯意を否認している。逮捕された副社長も「取引の報告は受けていたが、違法性の認識はなかった」としている。だが、起訴された幹部らは会社の自己資金で株式を売買する部門に従事しており、会社ぐるみで違法な株価操作をしていた疑いがある。

とくに実態解明が必要なのは、起訴対象となった注文について、管理部門の監視システムが不審な取引だと警告していた点だ。

監視システムは証券各社が導入しているが、不審な取引を発見しても、不正を防止できなければ意味がない。警告がなぜ生かされなかったのか。業界全体に影響を与える問題だけに、徹底した調査が欠かせない。

SMBC日興の近藤雄一郎社長は記者会見で「法人としての責任は免れない。重大な事態を起こしたことをおわびする」と陳謝した。社内で調査して厳正な人事処分も行うとしたが、自身の経営責任も厳しく問われよう。

東京証券取引所は4月に市場を再編し、新たに創設される「プライム市場」に投資家の資金を呼び込む構えだ。そのためには証券会社による不正の再発防止と市場の信頼回復が必須である。

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