震度6強を観測した地震で大規模断水が生じた宮城県事業分について、基幹的な水道管2カ所の損傷が要因で、うち一つは耐震化されていなかったことが23日、県への取材で分かった。16日深夜の発生から23日で1週間。宮城、福島両県を中心に最大で約7万戸が断水し、一部で続く。同種水道管の「耐震適合率」は全国で4割にとどまり、対策の必要性が改めて浮き彫りとなった。
宮城県の集計では、16日の地震で18市町の計約3万7千戸が断水。うち県事業が原因だったのは6市町で計約3万2千戸に上った。損傷した2カ所の水道管は敷設から40年以上が経過し、うち大崎市のものは耐震化されていなかった。
厚生労働省によると、耐震適合率は基幹的な水道管のうち、その地で想定される最大規模の地震に耐えられる割合を示す。2020年度末時点で全国平均が40・7%。宮城県は46・4%で福島県は56・3%。最高は神奈川県の72・8%で最低は高知県の23・8%。