JR東日本は20日、宮城、福島両県で震度6強を観測した地震で脱線した東北新幹線の車両の撤去を始めた。宮城県白石市の白石蔵王駅から福島駅方向に約2キロの地点で17両中16両が脱線しており、全車両の撤去には少なくとも2週間程度かかるとの見通しを示した。
JR東は午前10時ごろ、東京発仙台行きやまびこ223号の先頭車両に当たる17号車をジャッキで持ち上げ、線路の上に戻す作業に着手した。列車は高架上に停車しており、地上からは黄色いヘルメットをかぶった作業員らが行き来する姿が見られた。
JR東によると、車両は宮城県利府町の新幹線総合車両センターに運ぶ方針。一部は線路への引き上げにクレーンが必要になる見込み。線路に戻した後、車両基地まで自走させるか、牽引(けんいん)車で運ぶかなど、移動方法については今後検討する。