千葉県山武市の木材加工会社の工場で平成31年2月、金品を奪う目的で実質的経営者、誉田一夫さん=当時(71)=を暴行し死なせたとして、強盗致死などの罪に問われた男2人の裁判員裁判で、千葉地裁は18日、住所不定、無職、山中暁熙(あきひろ)被告(29)に懲役28年、同、大竹純平被告(28)に懲役26年の判決を言い渡した。求刑はいずれも無期懲役だった。
弁護側は公判で、誉田さんが死亡したのは持病の影響だと主張。守下実裁判長は判決理由で、粘着テープで口と鼻をふさいだ行為を「若く健康な者でも窒息死させる可能性がある非常に危険な行為だ」と指摘した。
その上で「金銭欲しさという身勝手な考えから、何の落ち度もない被害者を死亡させた」と述べた。
判決によると、両被告は31年2月25日未明、他の3人と共謀して金品を奪う目的で工場に侵入、誉田さんの手足を結束バンドで縛るなどの暴行を加え、窒息または急性心不全で死亡させるなどした。