16日夜の地震で震度6弱を観測した宮城県大崎市では18日、災害派遣の要請を受けた陸上自衛隊による給水支援活動が行われた。
地震の影響で、同市内では県大崎広域水道からの送水が停止し、松山、鹿島台、田尻の3地域で約1万戸が断水した。市は3地域に給水所を開設し、住民への給水を行ってきた。
田尻地域の給水所の一つ、田尻総合体育館の敷地では18日、災害派遣の陸上自衛隊多賀城駐屯地(多賀城市)の第22即応機動連隊が給水支援にあたり、ポリタンクやペットボトルなどの容器を持参した住民がタンクトレーラーから給水を受けていた。
複数の容器で水を受け取った田尻地域の無職、瀬川一幸さん(67)は「応援に来ていただき、ありがたい。トイレの水の確保が大変だ。東日本大震災の時も断水となり、不便な思いをしたが、それを思い出した」と話した。
同地域の主婦、高橋律子さん(55)は「食事のときは食器にラップを巻いたり、クッキングシートを敷いたり洗い物が出ないようにしている。災害用トイレを使うなど節水しているが、入浴には水が必要なので、早く復旧してほしい」と願っていた。
県は大崎広域水道について「早期の復旧を目指して作業を進めている」としている。
災害派遣の陸自の給水支援活動は17日から、大崎市、栗原市、美里町の3市町で行われきた。