リワーク患者「妬みから標的」か、北新地ビル放火

産経ニュース
放火事件が起きた北新地のビルの前には、今も花やメッセージが置かれている=16日午前、大阪市北区曽根崎新地(南雲都撮影)
放火事件が起きた北新地のビルの前には、今も花やメッセージが置かれている=16日午前、大阪市北区曽根崎新地(南雲都撮影)

大阪府警天満署捜査本部は、困窮から自殺を考えるようになった谷本盛雄容疑者(61)=死亡、殺人容疑などで書類送検=が、職場復帰を目指す患者に妬みや劣等感を持っていたことが事件の動機と推定した。殺人未遂事件で服役後、社会になじめない自らに目を背け、懸命に奮闘するリワークプログラムの参加者らを一方的に狙った容疑者の身勝手な思考が浮かび上がった。

「犯歴で再出発できずに困窮する自分と、プログラムに参加する患者を比較して劣等感や不快感、怒りや妬みの感情を抱いたのではないか」。捜査幹部が明らかにした推定動機は、容疑者のスマートフォンの書き込みや容疑者の行動などをもとに、専門家に意見を求めた末の結論だという。

谷本容疑者は長男への殺人未遂で懲役4年の実刑判決を受けて服役し、平成27年に出所。家族と連絡を絶ち、就職活動もうまくいかなかった。大阪市西淀川区の住宅から得た月7万円の家賃収入も、令和元年9月に途絶えた。

預金を切り崩す生活が続く中で自殺願望が芽生えたとみられ、スマホを購入した昨年5月以降、自殺に関する検索履歴が残されていた。事件2カ月前にはスマホで「拡大自殺」も検索していたが、以降は自殺を検索した形跡がなかった。

一方、クリニックへの通院を中断していた昨年2月ごろから犯行を計画していたとみられ、居住先から見つかった同月5日付のメモには現場を下見したような記述もあった。昨年5月に通院を再開すると、これまで月曜だった診療日を「金曜に変更したい」と願い出た。プログラムに参加する患者が多く訪れる金曜日に狙いを定めたとみられる。

捜査本部は、クリニック関係者らへの聞き取りから、仲間意識が強く前向きな参加患者らに谷本容疑者が負の感情を抱くようになったと推察。「診察室に向かう廊下から活発に議論を交わすプログラムの様子が見えたのではないか」(捜査幹部)とする一方、谷本容疑者が参加を希望した形跡はなかった。

また、スマホからは犯行日を選ぶ際の参考にしたとみられる占いの本を撮影した画像も見つかった。占いの結果に従い、今年2月に実行するつもりだったようで、スケジュールアプリにも「2022年2月22日に実行が理想の日です」と書き込まれていた。ただ、生活が立ち行かず、決行を早めたとみられる。

こうした谷本容疑者の行動について、専門家は捜査本部に対し「常識では考えられない」としつつ、「被害妄想はなく行動にまとまりがあり、完全責任能力はあったといえる」との見解を示したという。

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