明菜の衣装に対するこだわりは異常なものがあった。ところが…。
「確かカツラをかぶって歌ったのですが、衣装が豪華過ぎて重かったのです。生放送でしたが、振り付けで上半身を後ろに反ったところ、衣装の重みで歌い終わった後に元に戻せなくなってしまうハプニングが起きました。歌い終わった後、重い重いと言っていましたが…」
とっさのことで一瞬、田口は何が起きたのか分からなかったそうだが、明菜自身は慌てたに違いない。
ちなみに、3回目の18日は竹内まりやが明菜のために書き下ろし、アルバム「CRIMSON」に収録された「約束」を披露し、最終週の25日は「少女A」「1/2の神話」「飾りじゃないのよ涙は」「DESIRE―情熱―」の4曲をメドレーで歌い上げるなど、圧巻のステージだった。 =敬称略 (芸能ジャーナリスト・渡邉裕二)
■中森明菜(なかもり・あきな) 1965年7月13日生まれ、東京都出身。81年、日本テレビ系のオーディション番組「スター誕生!」で合格し、82年5月1日、シングル「スローモーション」でデビュー。「少女A」「禁区」「北ウイング」「飾りじゃないのよ涙は」「DESIRE―情熱―」などヒット曲多数。NHK紅白歌合戦には8回出場。85、86年には2年連続で日本レコード大賞を受賞している。