ロシア国債がデフォルト(債務不履行)に陥る恐れが強まっている。16日にドル建ての利払い期限が迫るなか、ロシア財務省は計1億1720万ドル(約138億円)分を15日に支払うよう中継銀行に指示したと発表したが、約束と異なる自国通貨ルーブルで支払う場合、受け取りを拒絶される可能性が高い。日米欧による経済制裁で約35兆円分の外貨が凍結されるなか、ウクライナ侵攻をやめないプーチン大統領=顔写真=も金欠の大ピンチだ。
インタファクス通信によると、ロシアのシルアノフ財務相は14日、今月16日に支払期限を迎える国債の利払いの用意ができていると強調した。
しかし、ロシアが保有する金やユーロなど総額約6400億ドル(約75兆円)の外貨準備のうち、経済制裁で「ほぼ半分が凍結され、利用できない」と明らかにした。
このため、プーチン大統領はドルではなく、自国通貨のルーブルで支払う意向を示すが、お金を借りた側が一方的に返済条件を変えるのはルール違反。ドル建ての支払いは外国人投資家が多く、価値が急落しているルーブルを貸し手側が受け取る可能性は極めて低い。