万博おばあちゃん ドバイへ決意の「お礼参り」

産経ニュース
ドバイ万博で配布するしおりを作成する山田外美代さん=愛知県瀬戸市(本人提供)
ドバイ万博で配布するしおりを作成する山田外美代さん=愛知県瀬戸市(本人提供)

愛知県や中国・上海で開かれた国際博覧会(万博)を毎日訪れ、「万博おばあちゃん」の愛称で知られる山田外美代(とみよ)さん(72)=愛知県瀬戸市=が3月末、中東のアラブ首長国連邦(UAE)で開催中のドバイ万博を訪れる。収束の見えない新型コロナウイルス禍を前に一度はドバイ入りを断念したが、3年後に迫った大阪・関西万博の存在が背中を押した。「関係者に絶対お礼を」。原動力は感謝の気持ちだった。

一度は断念

コロナ禍で開幕が1年延期となったドバイ万博。2025年大阪・関西万博のPRのため、日本からも多くの関係者が訪れるはずだったが、オミクロン株の影響で往来が難しい状況が続く。

そんな現状に気をもんでいたのが山田さんだった。大阪・関西万博の誘致をめぐっては、培った独自の人脈を生かして各国関係者に支援を依頼。昨年末もドバイ万博訪問を模索し、航空券も押さえていたが、感染力の強いオミクロン株の蔓延(まんえん)で諦めた経緯があった。

山田さんにとって万博は特別なイベントだ。地元で開かれた05年の愛知万博に連日来場し、一躍有名人に。10年上海万博(中国)では、上海市長から日本人第1号となる観覧券を贈られたことを機に、自費で1年間も現地にマンションを借りて毎日会場に足を運んだ。17年アスタナ万博(カザフスタン)では大使として、会場ボランティアらに万博の意義や心構えを伝えた。

「万博おばあちゃん」の愛称で知られる山田外美代さん。ドバイ万博で感謝の気持ちを伝えたいという(本人提供)

実は愛知での万博開催前までは病気がちで、5度の手術を繰り返していた山田さん。「散歩も兼ねて行ってみたら」との医師の勧めもあって万博会場を毎日訪ねたところ、「健康で前向きな生活を取り戻すことができた」。健康や環境のありがたみを感じる一方で、スタッフとの交流も刺激になり、万博にのめり込んでいくようになった。

手書きのしおり

「万博おばあちゃん」として著名になった山田さんは昨年春、瀬戸市で行われた東京五輪の聖火リレーを務めた。コロナに翻弄されたのは五輪も万博も同じ。厳しい現実に直面し、「(開催が)1年も変わると、世界も自分の気持ちも大きく変わってしまう」と動揺を隠せない時期もあった。

一度断念したドバイ入りを決めたのには理由がある。海外の万博関係者に「直接お礼をしたい」との強い気持ちだ。

大阪・関西万博の誘致を願い、海外の関係者と指切りをしながら、「必ずお礼に来るからね」と言って回った。「日本のおばあちゃんに噓つきはいない。必ず感謝の気持ちを届けたい」と胸の内を明かす。

山田外美代さんがドバイ万博で配布するしおり。3年後の大阪・関西万博での再会を願っている(本人提供)

3月31日に閉幕するドバイ万博。山田さんは夫の鐘敏さん(72)、長男の和弘さん(49)とともに同25日、関西国際空港から出国し、文字通り「ラストチャンス」(山田さん)にかける。滞在は約1週間の予定だ。

現地では3年後に開催が迫った大阪・関西万博のPRも行う。〈2025年大阪でお会いしましょう〉。現地で関係者に配布する手書きのしおりの準備も進めている。

ドバイでは真っ先に、ロシア軍の侵攻を受けるウクライナのパビリオンを訪れたいと考えている。過去の万博会場では、ウクライナ関係者と親交を温めたこともあった。「青と黄色のあの国旗は忘れることができない。今は(戦争で)大変な状況だが…」

万博について「未来への希望」「国境なき聖域」と位置付ける山田さん。現地で平和の尊さもかみしめるつもりだ。(細田裕也)

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