主要国にスタグフレーションの影 資源高で不況懸念

産経ニュース
欧州中央銀行のラガルド総裁=ドイツ・フランクフルト(ロイター=共同)
欧州中央銀行のラガルド総裁=ドイツ・フランクフルト(ロイター=共同)

【ワシントン=塩原永久】ウクライナ危機がきっかけとなり、物価上昇と景気悪化が同時に進む「スタグフレーション」が起きる懸念が浮上している。資源大国ロシアへの制裁が原油や天然ガスの高騰を招き、インフレが加速して主要国の景気に冷や水を浴びせる恐れがあるためだ。1970年代に先進国を襲った不況になぞらえた「新・石油危機」到来への警戒感が高まっている。

「戦争が、エネルギーと(農産品などの)商品価格を押し上げ、経済とインフレに重大な打撃を及ぼす」

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は10日の記者会見で、ロシアによるウクライナ侵略がもたらす悪影響にそう懸念を示した。

ECBは同日、量的金融緩和策の縮小に動く方針を決定。2022年の物価上昇率予想を5・1%とし、従来の見通しの3・2%から大きく引き上げた。

米国でもインフレに歯止めがかからない。米労働省が10日発表した2月の消費者物価指数は、前年同月に比べて7・9%上がった。上昇率は8・4%を記録した1982年1月以来、40年1カ月ぶりの大きさだ。

米国や英国はロシア産の原油や天然ガスの輸入停止や削減を決めた。エネルギー業界では、米欧の金融制裁で資金決済が困難になるとみて、ロシアとの取引を手控える動きが加速。原油相場は1バレル=200ドルに達するとの予測も出ている。

ロシアとウクライナは広大な穀倉地を擁し、小麦などの輸出が急減する公算が大きい。資源や穀物など第一次産品の価格高騰は、輸入国のインフレ圧力を高めることになる。

米国では好調な個人消費が好景気を支えるが、物価高が長期化すれば消費を下押ししかねない。バイデン米大統領は10日、物価統計の発表後に声明を出し、物価上昇が「家計に打撃を及ぼす」と問題視した。

新型コロナウイルス禍から回復途上にある世界経済だが、「スタグフレーションに近い展開に直面しかねない」(ポルトガル中銀総裁)との声も出始めた。

ニューヨーク債券市場では、ウクライナ危機への警戒感から安全資産とされる米国債が買われ、長期金利が低下。長期金利が短期金利を下回る異例の現象が起きるとの観測が出ている。長短金利が逆転する現象は景気後退の予兆とされる。

「(物価高と不況が同時に進んだ)70年代型のシナリオに向かうリスク」(サマーズ元米財務長官)も指摘され、中東戦争(73年)を機に原油価格が急騰し、日本など先進国が大打撃を受けた「石油危機」再来もささやかれる。

一方、米連邦準備制度理事会(FRB)は15~16日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、事実上のゼロ金利政策の解除を決める方針だ。インフレ抑制を優先し、その後、金融引き締めの利上げを加速することも視野に入れている。ただ、利上げを急ぎ過ぎれば景気の腰折れを招きかねず、ウクライナ危機にともなう物価上昇が、金融政策の運営を一段と難しくするとみられる。

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