新型コロナウイルス対策の蔓延(まんえん)防止等重点措置をめぐり、群馬県の山本一太知事は10日、病床稼働率が50%を下回るなど足元の感染状況に改善傾向がみられるとして、「この状況が続けば予定通り21日には解除したい」と述べ、今後の見通しを示した。
説明では、直近1週間の1日当たり新規感染者数が前週の634・7人(2日)から今週は581・1人(9日)に減少。病床稼働率は46・0%(同)と解除判断の目安とされる50%を割り込んだ。重症病床稼働率は13・5%(同)で推移する。
山本知事はこれらを踏まえ「今の状況なら解除を政府に申請したい」と明言した。
一方で知事は、新規感染者数の減少ペースが鈍いことや、感染力が強いオミクロン株の派生型「BA・2」に置き換わりが進む懸念が残されていると指摘。「まだまだ油断できない要素がある」とも述べ、慎重な見極めが必要だとの考えも併せて示した。
その上で、山本知事は21日までを社会経済活動再開に向けた準備期間と位置づけ、引き続き感染防止対策を講じるよう要請。3月は花見や卒業式など大勢の人が集まるイベントが予定されるため、3密回避など一層の注意が必要だとも指摘した。
県への重点措置は1月21日から適用が始まり、飲食店などへの時短要請を実施。ただ、感染状況が改善せず、2度にわたり延長されている。