米議会上院の有力議員、リンゼー・グラム氏がロシアのウラジーミル・プーチン大統領の「暗殺」を呼びかけた。ウクライナに軍事侵攻、原発を攻撃するなど暴走するプーチン氏だが、現職議員が他国の元首の暗殺に言及するのは異例だ。
「ロシアの侵攻をどうやって終わらせるか? ロシアの誰かが名乗り出て、あの男(=プーチン氏)を殺すしかない」
グラム氏は3日夜、米保守系FOXニュースのインタビューで、こう発言した。ツイッターでは古代ローマ帝国の英雄、ジュリアス・シーザーを暗殺した首謀者のブルータスらを引き合いに、「ロシアにブルータスはいないのか?」「プーチン氏を暗殺すればロシアに限らず、世界に大きく貢献することになるだろう」と発信した。
ロシア出身の実業家、アレックス・コナニキン氏は1日、ウクライナを侵攻した戦争犯罪は法で裁かれるべきだとして、プーチン氏の首に100万ドル(約1億円)の懸賞金をかけると表明している。
世界の「お尋ね者」になったプーチン氏はいま、どこにいるのか。
軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「居場所は最高機密情報で、不明だが、ロシア軍の特殊部隊『スペツナズ』に囲まれ、クレムリン以外の場所に潜んでいる可能性がある。KGB(ソ連国家保安委員会)出身だけに、プーチン排除の動きが強まるのも織り込み済みで、実力で排除するのはかなり難しいだろう」と語った。