現在、映画界ではディズニー、ワーナー、パラマウントなどがロシアでの映画公開を取りやめました。カンヌ国際映画祭はロシア代表団の受け入れを拒否。
ドイツの楽団でロシア出身の指揮者が解任されたという報せもありました。こういうニュースが続くと芸能、芸術というのは、世の中に平和の基盤があってこそ成り立つものだと、改めて気づかされます。
時代も状況も全く違いますが、落語は戦争の影響を色濃く受けてきました。落語の名人の自伝には、戦地に赴いて命の危険を乗り越える様子を描いたものがあります。戦時中は禁演落語といって、戦時下には好ましくないと決められた演目が、上演禁止になりました。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、もとはコメディアン。動画で世界に国の惨状を訴える表情からは、とても喜劇を演じている想像がつきません。もしも平和な時代であったなら、大統領にはならなかったかもしれない。コメディーを演じ続けていたかもしれない。そんなことを考えます。事態が収まるのを祈ります。
◇
立川らく兵 宮崎県出身。平成18年8月、立川志らくに入門。24年4月、二ツ目昇進。