松野博一官房長官は2日の記者会見で、スイスで行われた国連人権理事会でのラブロフ露外相のオンライン演説に合わせ、日本を含む各国外交団が一斉退席したと明らかにした。「ロシアの侵略に抗議しウクライナへの連帯を示すものだ。わが国としても断固として行動していく」と述べた。
スイスのジュネーブで開催中の国連人権理事会では1日、ラブロフ氏の演説に合わせ各国外交団が一斉に退席。会場外でウクライナ代表を囲んで集まり、侵攻への抗議と対処を訴えた。
政府によると、退席は現地の各国代表部間の呼びかけで行われた。松野氏はロシアの侵略が明確な国際法違反だと重ねて非難。「国際秩序の根幹を守り抜くため結束して、毅然(きぜん)と行動しなければならないという立場から、わが国も一斉退席に参加した」などとした。
一方、ジュネーブを訪れて演説する予定だったラブロフ氏は、自身を制裁対象とする欧州連合(EU)が「移動の自由の尊重を拒否したため、オンライン参加を余儀なくされた」などと述べ、ロシアの侵攻の正当性などを主張した。