東京電力は1日、福島第1原発1号機と2号機の原子炉建屋から共用排気筒につながる配管の撤去を始めた。平成23年3月の事故発生直後、1号機原子炉格納容器の圧力を下げるため放射性物質を含む気体を放出する「ベント」で汚染され、放射線量が非常に高い。作業は今月末ごろまでの予定。
撤去するのは非常用ガス処理系の配管(直径約30~35センチ)で、排気筒の根元で2本の配管が合流する手前の部分。1号機側は約65メートル、2号機側は約70メートル。昨年の調査では配管外側で最大毎時160ミリシーベルトだった。1号機原子炉建屋に設置する大型カバーの邪魔になるほか、配管の下にある建屋の損傷部から雨水が入り込み、汚染水の原因になっていた。
排気筒の根元の配管合流部分は、23年8月に線量計の上限を超え、毎時10シーベルト以上だった。